フッ素樹脂加工メーカーの中興化成(本社・港区虎ノ門、木曽節文社長)は、新製品を相次ぎ開発し、市場展開をスタートした。主力のフッ素樹脂含浸クロス(ファブリック)に耐摩耗性、表面平滑性に優れた製品をラインアップしたほか、粘着テープには四フッ化エチレン樹脂を架橋させ耐摩耗性をアップさせた新グレードなどを追加した。また、液晶ポリマーを材料とした銅張積層板や四フッ化エチレン樹脂をベースとしたALシートなども戦列に加えた。さらに、今夏にも新たな製品の開発・製品化も計画しており、ラインアップの拡充をテコに市場でのプレゼンスを高めていく。
中興化成はフッ素樹脂を核とする樹脂加工メーカー。ガラスクロスなどにフッ素樹脂を含浸・焼成したファブリック剥離材や隔離材など幅広い用途に展開する。この技術をベースに、粘着テープや銅張積層板、膜材などの製品を揃える。
主力のファブリック製品には二タイプを追加した。「FGF500‐4・600‐4シリーズ」は、従来品比べ表面平滑性を約半分とし、表面凹凸の転写が問題だった用途への活用が可能になる。また、「FGN・FANシリーズ」は、表層に特殊耐摩耗性樹脂充てん材を基にしたフッ素樹脂層を形成し、摩耗量を最大約九〇%減少させた。
粘着テープの新製品は「AGN-100」「ASC110」の二製品で、ともに耐摩耗性に優れる。とくにAGNは、表面に特殊耐摩耗性樹脂(Gタイプファブリック)を充てん材として採用し、従来品に比べて十倍以上の耐摩耗性を実現した。
銅張積層板「CLPシリーズ」は、液晶ポリマーを素材としフッ素樹脂製銅張積層板に匹敵する高周波特性を持つ。誘電率は3.20近辺で誘電正接値はガラス・フッ素樹脂製品に匹敵する0.0029程度。「ALシート」は、四フッ化エチレン樹脂をベースにアラミド素材使いシート化したもの。耐荷重、低摩擦に優れており、ライナーベアリングのほかスラストワッシャー、建築用支承材料などを用途としている。
中興化成は新分野の開拓・新製品の開発を重点目標に掲げており、昨年には長崎県の松浦第三工場にスペシャリティコーティング本部を新設した。今年に入り、自動車のサイドカーテン・エア・バック用基布シリコーンコーティングの事業化が本格化し、今秋から量産を開始する予定で、今後もシリコーンに限らず他の樹脂を応用した付加価値商品の開発に力を注ぐ。